琉球王国に関する文化財は?世界遺産認定されたのは?

現在の沖縄県を中心とした場所に約500年もの間続いた琉球王国は、有力按司が多数存在した時代から三山時代を経て、南山の尚巴志王が統一して建国されています。

沖縄本島を中心に点在するグスクと呼ばれる城などの琉球王国の史跡群は、2000年に日本で11件目となる世界遺産として登録されています。

また、国の歴史的景観に寄与しているものや、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものなどに該当する建造物や土木構造物として登録される文化財として、沖縄の旧民家とフールが、国の有形文化財として登録されています。

世界遺産や国の有形文化財となっている琉球王国の史跡や建造物について紹介します。

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世界遺産として登録された琉球王国の遺産は?

1429年に尚巴志王が建国した琉球王国は約500年続き、薩摩藩の武力征服で属国となり、明治維新の琉球処分により沖縄県として設置されています。

琉球王国の城跡や関連する遺産群は、2000年にユネスコの世界遺産として認定登録され、日本では11件目の世界遺産となっています。

世界遺産登録された遺産には、今帰仁城跡、座喜味城跡、勝連城跡、中城城跡、首里城跡、園比屋武御嶽石門、玉陵、識名園、斎場御嶽があります。

これら九つの琉球王国の文化遺産は、琉球王国の歴史的な発展をうかがわせることや、城跡が琉球王国の象徴的な考古学的な遺跡となっていて、地域住民の心のよりどころとなっていることなどが評価されて、登録が決定しています。

国の有形文化財として登録された琉球王国時代の建造物など

平成8年に創設された文化財登録制度により、沖縄県に残る琉球王国城下町の旧民家4棟とフール1棟が、国の有形文化財登録原簿に登録されています。

有形文化財に登録されたのは、旧喜屋武家住宅主屋、旧田場家住宅主屋、旧上里家住宅主屋、旧伊礼家住宅、旧知念家住宅フールです。

有形文化財に登録されているフールとは、琉球王国に中国から伝来した石造りの巨大なトイレで、その中に「豚」を入れてあった「豚便所」です。

トイレに「豚」を入れていたのは、人間の排泄物を豚に食べてもらうためで、完全な循環リサイクルを生み出していたことがわかる文化財です。

国の文化財登録を受けた旧民家とフールは、沖縄の歴史的景観に寄与し、造形の規範となり、再現が容易でないといった条件を満たした文化財です。

世界遺産登録された琉球王国の遺産と国の有形文化財

沖縄には、約500年続いた琉球王国が残した遺産が多く、その中には琉球王国の歴史的な発展がうかがえるものや、考古学的な遺跡となって地域住民のよりどころとなっているものも点在しています。

琉球王国の城跡や関連する遺産群は、2000年にユネスコの世界遺産に登録され、琉球王国城下町の旧民家と中国から伝来した石造りのトイレであるフールは、国有形文化財に登録されています。

沖縄県には、日本と周辺諸国に影響を受けた琉球王国の文化や歴史をうかがわせる遺産が多く残され、独特の文化と生活様式を感じることができる場所ともなっています。

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