琉球王国消滅後に起きた独立運動とは?

琉球王国はかつての沖縄県の呼び名で1429年から1879年まで存在した国です。

明と日本という2つの国に従属し、文化的にも影響を受けながら、独自の文化を作っていましたが、1879年に日本に吸収合併され、沖縄県が誕生したことで消滅します。

これを琉球処分といいますが、実態は日本で行われた廃藩置県と同じものです。

本土で明治政府に反発し、西南戦争や戊辰戦争が勃発したように琉球王国にも抵抗する人々がいました。

独立国だった琉球王国がどのような過程で日本に組み込まれ、どのような抵抗があったのかをお伝えします。

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琉球処分とは?

1609年に琉球王国は薩摩藩に侵攻され降伏。

以降、独立は維持しながらも琉球王国は薩摩藩に支配されることになります。

それから時代は下り、幕末の頃、1867年に琉球王国は琉球藩となり、王の尚泰を琉球藩王に任命されます。

この時点で日本に編入されましたが、まだ完全には編入されておらず、これは琉球王国を日本に完全に編入するための前段階になります。

これを第一次琉球処分ということもあります。

この対応には日本が格上の清を刺激したくないという思いもありました。

当時、琉球王国は清に朝貢を行う関係にあり、冊封を受けていました。

冊封とは清の臣下になり、貢物なども持っていく代わりに、貿易を行うなどの特権を得ることをいいます。

清は冊封の見返りに国号を与えたり、その国の王にその土地を支配することを認めます。

冊封を受けた国が貢物を持っていくことを朝貢といいます。

小国の琉球王国では大国とこのような関係を結ぶことで、国家を存続させてきましたし、王府には明の時代に琉球にやって来た明人の子孫なども有力士族におり、清との関係も深いのです。

第一琉球処分時に清が琉球王国に軍を寄越したら、日本は琉球王国を放棄した可能性もあります。

日本は琉球藩側に清への朝貢の取りやめを要請しましたが、琉球藩側はやめませんし、琉球藩側は日本と清の両属を望んでいましたが、1879年沖縄県が設置されることになります。

この時、琉球王国がしていた借金は明治政府が肩代わりしています。

これを第二次琉球処分ということもありますが、ただ単に琉球処分といった場合は上記の一連の出来事をいいます。

沖縄県となった琉球王国の独立運動

琉球王国下で官僚などをした有力士族などは一気に没落することになりました。

一部の士族が清へ琉球王国再興のための支援を求めに行きます。

これを脱清人といいます。

清の役人は戦死者などは何人だったのかと問い、それに脱清人は答えられなかったといいますから、被害はなかったということが分かります。

琉球王国側が不条理や不満を感じても本土のような西南戦争や戊辰戦争が起きなかったので、琉球王国の日本併合は本土に比べて平和に進んだといえるでしょう。

琉球王国が日本の沖縄県になったことに、清も抗議を行います。

「古来より、琉球王国は清の朝貢国だったので、領有権は清にある」という内容であり、琉球王国の独立を求めるものではありません。

脱清人は清の属国という形で琉球王国の存続を希望したようです。

清も先島諸島に兵の派遣を検討しますが、時のアメリカ大統領が日本と清を仲裁し、日本が先島諸島を清に割譲することで条約を締結しようとしますが、清にいた脱清人の反対などにより、締結は行われませでした。

1894年には日清戦争が勃発します。

この時、琉球王国の再興を求める頑固党と日本帰属を支持する開化党が存在していました。

頑固党は清の戦勝祈願をし、開化党は日本の勝利を願いました。

日本が勝つことにより、この独立運動は規模が縮小していきます。

なお、もし清が日本に勝っていた場合、沖縄県は清国の一部として併合されていた可能性が高いと思われるので、琉球王国が復活出来たかどうかは疑問です。

まとめ

琉球王国は1429年から1879年に存在した独立国でしたが、日本に併合され、沖縄県となりました。

これに反対した士族が清へと支援を求めに行き、脱清人と呼ばれています。

日清戦争の頃には琉球王国の再興を求める頑固党とそれに反対する開化党の2つが存在しました。

しかし、清が負けると、この独立運動はなくなっていきます。

現在も沖縄県で独立を主張する人々もいますし、独立派の政党も沖縄県には存在します。

しかし、独立派の政党が選挙に1度も当選したことはありません。

現代の沖縄独立運動は沖縄県からアメリカ軍を撤退させ、自国の領土にしたい中国の宣伝工作だとも言われています。

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