沖縄県はかつて琉球王国と呼ばれ、1429年から1879年まで存在した独立国です。
明(清)と日本の影響を受けた独自の文化が特徴です。
そのため、琉球王国も独特な言語が使われていました。
どのようなものだったのかをお伝えします。
目次
琉球王国の言語のルーツは日本語
日本語と琉球王国の言語はルーツが同じです。
しかし、分かれたのが紀元前後から奈良時代の間なので、口語では全く通じることはありません。
そのため、日本の言葉と琉球王国の言語はイタリア語とフランス語ほどの違いがあります。
1265年に日本の僧侶が仏教を伝えた時、文字も伝えたとされ、15世紀と16世紀の古文書や碑文ではかなと漢字が混じった文字が使われています。
琉球王国の言語は日本語ではすでに失われた古い発音や終止形や連体系が残されています。
独特の発音もありますが、日本語と琉球王国の言語は対応関係にあります。
現在、琉球王国の言語は日本語の方言としての一言語なのか日本語とは違う独立した言語なのかの論争があります。
独立した言語とみなした場合、唯一、日本語と系統が同じ言語ということで、日本語族や日琉語族などと呼ばれます。
方言とみなす場合、日本語は本土方言と琉球方言に分かれているとされます。
この部分は政治的な問題も絡んでくるので、デリケートな話題となっています。
琉球王国の言語の特徴
琉球王国の言語は九州の方言が少しと、古語の影響を残しているものがあります。
最大の特徴は島によっても言葉の差が激しいということでしょう。
琉球王国の内部の方言は大きく分けて6通りあります。
「奄美徳之島諸方言」「沖永良部与論沖縄北部諸方言」「沖縄中南部諸方言」「八重山諸方言」「宮古諸方言」「与那国所方言」
上記以外にも島によって細かく分かれています。
琉球王国の首里に住む人々が話した首里方言は沖縄中南部諸方言に分類されます。
島ごとによって、単語や発音に違いがあり、同じ琉球王国内の人々であっても方言が違えば、通じないことがあります。
まとめ
琉球王国の言語のルーツは日本語です。
紀元前後から奈良時代の間に分かれました。
その後、12世紀に日本本土から稲作が移住者によってもたらされたり、1265年に琉球王国に日本の僧侶が仏教を伝えに琉球王国に訪れます。
そのため、琉球王国で使われる言語には九州南部や古語の影響が認められます。
使われる文字も、漢字とひらがなが混ざった言葉です。
しかし、琉球王国の言葉と日本語は違いが大きいため、本土の人間は読めても意味までは分かりません。