日本の南西諸島にある沖縄は、韓国の南にある済州島の立地条件は違うものの、両者の本土との距離感と南の島という共通点があります。
「朝鮮王朝実録」によれば、朝鮮王朝が建国される前後に琉球王国との進貢貿易が活発に行われていて、かなりの回数のやり取りが行われています。
琉球王国と韓国の関わりには朝貢貿易だけでなく、朝鮮から沖縄への陶磁器の製造技術の伝播などもあり、密接な関わりが築かれています。
日本本土と琉球王国、韓国本土と済州島の共通点をはじめとして、琉球王国と韓国の関係について紹介します。
琉球王国と韓国の済州島との共通点は?
現在の沖縄県が室町時代には琉球王国という独立国家であったように、韓国の済州島もかつては朝鮮半島本土とは違う独立国家であり、いずれも本土の南に位置する島である共通点があります。
また、韓国の済州島には男性器をモチーフにしたトルハルバンがあり、沖縄にはシーサーといった守り神があることも似ています。
韓国の人の中には、日本に対する嫌悪感や日本に虐げられたと感じている人、迷惑をかけられたと思う世代の人も多く、沖縄が琉球王国から日本の統治下となって以降の歴史から、同族意識を抱く人も多いようです。
琉球王国が高麗に臣下となる意を示し、硫黄や蘇木などの南方物産を進貢した事で始まった関係は、朝鮮王朝が建国されても継続され、活発に行われた歴史も有しています。
琉球王国と韓国の間に行われた交流は?
琉球王国と韓国との関係は、前述のように琉球王国の中山察度が高麗に臣下となる意を示した1389年に始まり、琉球王国からは進貢品が送られ、朝鮮からは高麗大蔵経や陶磁器の製造技術が伝えられています。
朝鮮から伝わった高麗大蔵経は、琉球王国の尚真王が経堂をつくって奉納し、経堂は円鑑池の人工池に人工島を作るほど凝っています。
琉球王国と韓国との交流は、「朝鮮王朝実録」に詳細があり、それぞれの時代における双方の行き来の回数などの事実が記されています。
一説には、琉球王国の王統の出自が、朝鮮半島の倭寇ではないかという説もあり、沖縄と韓国の人心にも影響があるのかもしれません。
琉球王国と韓国との密接な交流は、日本による朝鮮併合がきっかけとなっていて、それぞれの国がたどった歴史の経緯の共通点や交流で築かれた人心が、現代での同族意識につながっているのかもしれません。
琉球王国と韓国の関係性と共通点
琉球王国と韓国との関わりは、1389年に琉球王国の中山察度が韓国の高麗に臣下となる意を示したことで進貢による交流が行われています。
琉球王国からは、硫黄や南方物産などの進貢品が送られ、朝鮮からは、高麗大蔵経や陶磁器の製造技術が伝えられています。
琉球王国と韓国は、日本本土との関わりで影響を受けた歴史をもち、それぞれの地理的な位置関係にも類似点があるため、両国の人心に同族意識をもつ高齢世代が存在しています。
沖縄と韓国の済州島には、本土との地理的な関係と環境からもその類似性が感じられ、文化的な交流によって融合された歴史的な積み上げからも、相互の関わりが考察されます。